2014年6月29日日曜日

親不孝通りワンダーランド

親不孝ものだという自覚はあります。

小学生のときが人生で一番勉強していただけあって、その跳ねっ返りで全く勉強をしない中学、高校生活でした。塾にはいくようになっていたのですが、その塾もなんとまあサボり気味で、高校に至っては高1高2、高3の秋まで全く行ってません。学校サボった日の数ほうが塾に行った日の数より多いかもな、ってくらいでした。
まあまあ名のある高校に通っていて、周りなんて頭いいやつらばっかりで、それで落ちこぼれていた人たちと遊んでいると、なおさら成績なんて取れなくなっていくというこの無限ループ。でもそれが意外と心地よくって、別に成績なんてどーでもいいやどうにでもなれーという、それはもう楽しい高校生活でした。

福岡に「親富孝通り」という通りがあります。無論読み方はおやふこう、親不孝です。もともとこの通りの名前は親不孝通りだったらしいけど、やっぱり名前のイメージが悪いからって、全然関係ない名前(天神万町通り)に改名して、でももちろんそんなの浸透するはずもなく、誰もがオヤフコーオヤフコーって呼ぶんですよ。
今は飲み屋とかカラオケこそあれ、昔ほど半狂乱みたいな盛り上がり方はしてないです。
なんで親不孝なんて名前になったかっていうと、この通りのどん詰まりに予備校がいくつもあったらしい。芸大の予備校とか、こじんまりした個人の予備校とか。
そんで、やっぱ儲かるところにお店を出さなきゃいけないのが市場経済の宿命なわけでして、この通りにたくさんの飲み屋やカラオケや、「学生」向けのお店が立ち並んで、バブルの絶頂には九州で一番のクラブもできちゃって。
佐賀とか長崎、熊本から国鉄(!)の特急「かもめ」でやってくる人たちのことをかもめ族と呼んだそうです。
そんな風に夜な夜なこの通りに若者たちが集まって、そうして出来た通りが「親不孝通り」なんだそうです。

今日浪人生の友達と長浜にある温泉に行ったんですけど、天神から長浜に抜ける時にちょっとこの親不孝通りらへんを通るんですよね。そんで、ふと思ったんですよ。あ、浪人生…って。

この浪人生たちはもちろん高校の落ちこぼれ友達で、なんだかわかんないもんだなって思いました。

親不孝ってなんなんでしょうね。奇しくも僕のお母さんも、若い頃は親不孝通りでぶいぶい言わせた世代です。きっと、お母さんのお母さんも心配していたことでしょう。僕にも将来息子か娘なんかが出来て、その時どこに住んでるかはわからないけど、夜遅くまで「親不孝通り」みたいなとこで遊び呆けてるんでしょうか。血は争えないのかもしれない、と思います。もっとも、僕は普段は天神でおとなしくしてるので、やっぱりそこまで「親不孝」ではないかもしれませんが。

ま、何が親孝行で何が親不孝かなんてわからないですよね。僕たちの自慢は健康であることです。薬をしていないことだけが自慢で、僕なんかはちょっと太っているけど、健康体です。そうして幸せです。子供が健康で幸せなのが親孝行なのかね…

僕の友達に、真面目なんだけど風俗狂いで、一回中洲にいくと何万も使っていくような奴がいます。あいつは本当に真面目だし、中洲で何万も使えるんなら幸せなんでしょう、つまり最高の親孝行野郎ですね。理論上は。

…親孝行ってなんなんだろう。